秋月リウマチ科 内科・アレルギー科


リウマチ・膠原病セミナーの開催について

vol.001(06.10.27up)

 秋月リウマチ科では土曜日の午後にリウマチ・膠原病セミナーを開催しています。患者さんやご家族が、診断や治療法を良く理解し、より良い治療効果を得るためのものです。通常の外来診療では時間的な制限のため十分な時間がとれないことが少なくありません。そのため、私どもには「十分に説明出来るように」、患者さんには「よく理解出来るように」と考えセミナーを企画しました。

「リウマチ」と言う言葉は色々な意味で使われます。「体の症状」、「血液検査の結果」、「病名」等です(表―1)。「お爺さんが年をとりリウマチが出てきた」。これは「体のあちこちが痛む」と症状を表し多くは骨関節炎(変形性関節症)の症状です。人間ドックで「リウマチの気があるから専門医と相談」と言われます。「リウマトイド因子(リウマチ因子)」が陽性の意味です。診察室の会話で「今日の関節リウマチの調子はどうですか?」では長すぎます。そのため「今日のリウマチはどうですか?」となります。

1.症状:身体が痛い、こわばる
例:年をとり「リウマチ」が出た。
2.血液検査でリウマトイド因子が陽性
例:症状があれば専門医に。
3.診断(病名):関節リウマチのこと
例:受診の際にリウマチはいかがですが?

表-1:日常生活での「リウマチ」という言葉

「リウマチ」という言葉は3,000年以上前の古代ギリシャ時代には既に使用されていました。「流れる」という意味でした。脳から悪い液体が流れ出し関節や筋にたどり着き、「痛み」や「こわばり」を起こすと考えられており「リウマチ」と呼ばれました。現在では、「関節リウマチ」や「痛風」と診断される全く別の病気も「リウマチ」と呼ばれていました。古代に「リウマチ」と呼ばれた状態には100種類以上の別々の病気がふくまれています。そしてこれらをまとめて「リウマチ性疾患 (Rheumatic Diseases)」と呼ばれる様になっています(表−2)。

リウマチ性疾患の分類(WHO分類を改変)
1.びまん性結合組織疾患
2.関節リウマチおよび炎症性多発関節炎
3.骨関節炎
4.脊柱疾患
5.腱および滑液包炎
6.軟部組織疾患
7.結晶性関節症
8.血漿蛋白疾患
9.その他

表-2

 リウマチ性疾患には「膠原病」、「結合組織疾患」、「自己免疫疾患」等と「難しい言葉」で分類されるものがふくまれています。患者さんや家族はもちろん、医師など医療提供者にも混乱が少なくありません。
リウマチ性疾患の多くは、「原因が不明」、「根本的な治療がない」、「長く続く」等を特徴とします。患者さんが「診断」、「治療上の注意」を良く理解することが大切です。
限られた診察時間では説明が出来ないこと、質問をする時間が足りないことを痛感してきました。「リウマチ」、「膠原病」、「自己免疫疾患」等をテーマとします。診断、治療等について:「分からない点」、「疑問を持っていること」、「不安なこと」等について一緒に考える機会となることを希望しております。患者さんやご家族の参加を広く歓迎しております。ホームページではセミナーの要約を紹介する予定です。


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